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郷愁

ウナギ談義

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   ウナギ談義


 最近食品の偽表示の話題が後を絶たない。ずっと以前もそんなことがった。台湾産のウナギを“日本産ウナギ”と表記し、蒲焼きとしておろしていた業者がいたという事件である。その時の新聞の見出しを今でも覚えている。
 『うなぎのうらぎり』
なぜウナギが裏切ったことになるのか、不可解な見出しであった。果たしてこれはウナギに責任があるのだろうか。もちろん最近、新聞記事ではやっている洒落やジョ-クではあろうが、どうもウナギの立場からすれば迷惑な記事で、さぞかし名誉棄損で訴えたいところであろう。でも、この裁判は長くなる。
 以前“カレイのえんがわ”を“ヒラメのえんがわ”として販売していた業者を、一主婦が、味の違いから「これはヒラメのえんがわではない」と見破り、業者を訴えたという事件があった。この時は主婦の鋭い感覚(?)味覚に感嘆したものであるが、ウナギの蒲焼きを、台湾産か日本産か言い当てる人がいるのだろうか。落花生などはもうほとんどが中国産になっていて、“千葉産”とか“秦野産”とか表示してあっても、信じて食べているわけではない。そもそも落花生はみなうまい。
 もう『偽表示』には慣れっこになってしまっているので、最近の騒ぎはさして驚くことはない、「牛肉よ、。おまえもか」とか「九条葱よ、やっぱりな」と言う程度になってしまった。ただあのときはウナギのことをあれこれ偲んでみるいい機会となっただけだ。
 そういえば、ウナギの小咄にこんなのがあるのを思い出した。
 ある男がウナギを料理しようと思って両手でつかんだところ、抵抗したウナギがにゅるにゅるにゅるにゅる上へ上へ登って行く。男も必死になって右手で掴み左手で掴みしているうちに、ウナギともども天に登って行ってしまった。
 「うん?なぜこれが小咄なのだ。そもそも落ちがないではないか。」
 「へえ、ウナギも男も天に登ったまま“落ちてこない”」
 とにかく、一度でもウナギに触ったことのある人は、あのウナギの「にゅるにゅる」、「ヌルヌル」には困惑した思いがあるだろう。ましてウナギをさばいて料理しようなどとしたことのある人は、大いに閉口したはずだ。
 私が子供のころは、ウナギのあのヌルヌルは無花果の葉で取った。まず、ウナギの喉(のど)に釘を刺し、まな板に固定する。そして、無花果の葉で何度も何度もこすって滑(ねめ)りを取るのだ。ウナギも必死だから、なかなかうまい具合に尻尾までたどり着かない。 まだヌルヌルは完全にはとれていないのに、無理にさばこうとするものだからうまくさばけない。三枚にさばいたはずが、大部分の肉は骨の方に付いていってしまう。仕方がないから、骨の部分は細かく刻んで鶏の餌にした。 あんなさばき方をされたのでは、さぞかしウナギも浮かばれなかったろうし、無念であったろう。
 五十年も過ぎてしまったが、改めてあの当時のウナギに哀悼の意を示したいし、安らかに成仏してくれることを願うばかりだ。
 とにかく、子供のころ、ウナギ取りはよくやった。ウナギを取るには、竹で編んだ“もじり”がもっとも適しているのだが、もじりは素人には作れないから買うしかない。
 買う金がないから、私は“流し針”を使った。いたって簡単な仕掛けで、30~40cmほどの竹の棒に、何本かの凧糸を結びつけ、その糸の先に針を付ける。針にはミミズを付けておいて、夕方、暗くなるころ何人かで川に出かけるのだ。まさに出陣である。仕掛けを小川の土手に刺しておいたり、田に水を引くための水路の畔に刺しておいたりする。
 そして、翌朝、夜の空ける前に流し針を上げにいく。ただ、ほとんどの場合空振りであった。時に、糸に絡まって必死になってもがいているウナギを上げることがあったが、そういう時は、漁師が、100kg級のまぐろをしとめたような気分で、意気揚々と帰ってきた。
 この朝の出陣を何時にするかが問題で、ちょっと遅れて行くと、ほかの子供に上
られてしまう。中には大人も横取りしていたはずである。だから、ウナギがかかるかどうかよりも、人に先を越されないようにするのが勝負の分かれ目であった。とにかくあの朝の緊張感はたまらなかった。
 私のこの原体験が、その後私をして“長いもの好き”にした。長芋、そば・うどん、スパゲティ-…蛇だって嫌いではない。蛇とはよく遊んだ。
 だから、ウナギの蒲焼きも好きなのだが、あまり食べたことがない。というのは、妻が大の「ウナギ嫌い」であったのだ。あの蒲焼きの匂いを嗅ぐとたまらない気持ちになるが、我慢している。
 実は、妻と一緒でない時は食べることもある。ただ、何となく、妻の生理的勘で気づかれてしまいそうで怖いのだ。
 横浜の管内に勤めていた時に、横浜球場の近くにウナギの専門店があって、その店は、山椒など薬味が豊富であったし、味もよかったのでもっと寄りたかったのだが、妻の勘が怖くってそれ以後慎んでいる。長いものには巻かれろである。でもいつかは思う存分にと思っている。
 何かウナギの寝床のような長々しい文章になってしまった。



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