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源氏物語

源氏物語たより301

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   柏木が女三宮を慕い続けるわけ 『若菜』⑮  源氏物語たより301
  
 柏木はもともと朱雀帝に親しくお仕えしていた関係で、女三宮のことはよく知っていた。それに彼の乳母の妹が、女三宮の乳母であった関係から、宮のことについては、幼い時からとても「清らである」などということも聞いていた。いわば柏木にとっては、宮ははるか以前からの憧れの女性だったのだ。
 婿選びの時も、(院)帝は、柏木を必ずしも非該当者とは考えていず、彼を頭に浮かべたこともある。院はこう言っているのだ。
 『その人(柏木)ばかりなむ、位など今すこしものめかしきほどになりなば、などかはと思ひよりぬべきを』
 そういう状況で、柏木は、父・太政大臣を介して、宮の婿になることを申し出たこともあった。しかし若すぎるということ、官位が低すぎるということで、選から漏れてしまった。
 結局、光源氏に降嫁という結果になってしまったことを、彼は大層残念に思っていた。その後は、宮付きの女房(小侍従 柏木の乳母子)から、宮に関する情報を得て、それを思慕の慰めとし続けてきたのだが、それも何とも頼りないことであった。
 おもにこの小侍従からの情報であろう、宮に対する源氏の扱いが粗略であるということやまた紫上に気圧されていることなどを聞いて、彼は義憤を覚えるのである。
  『かたじけなくとも、さるものは思はせたてまつらざらまし』
  「畏れ多いことではあるが、自分が宮の婿だったら、そんな悲しいもの思いをさせることなどなかったろうに」と小侍従を憤りのはけ口にして言い募るのである。それにしても、時の最高実力者・源氏に向かって言うには、確かに恐れ多い言葉であるが、大した意気込みでもある。
 そればかりか、彼は、宮との関係を付ける方法はないかとこの小侍従を攻め立てるのである。これはかつて源氏が、王命婦を使って藤壺宮に会う算段をたばからせたのと同じ手段である。当時はとにかく姫君を獲得するためには、からめ手の女房を使った。
 彼の考えや行動は、まことに非常識なことではあるのだが、それでも柏木には柏木なりの算段(成算)があったのだ。それは
 『世の中定めなきを。おとどの君(源氏)、もとより(出家の)本意ありて思しおきてたる方に赴き給はば』
ということである。源氏が日頃から「出家したい、出家したい」と言っているために、それを柏木に逆手に取られたのだ。あるいは、「世の中定めなきを」と思っているのは、彼は、源氏が亡くなるということも視野に入れていたのではなかろうか。随分失礼なまがまがしい想像ではあるが、源氏は既に四十一歳。考えられないことではない。 

 こうして彼は日夜女三宮のことを思い描いて
 『たゆみなく思ひありきけり』
という状態を繰り返すのである。この場合の「ありく」は「フラフラと歩き回る」というニュアンスがあり、正常な精神状態をなくして、呆けたように小侍従や宮にかかわるここかしこをふらつきまわっているということである。

 こんな時に唐猫事件が起きた。何事かが起こらないわけはなかったのだ。それは次に回すことにしよう。



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