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郷愁

礼服を考える

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   礼服を考える

 私は、特別なことがない限り、誰の結婚式でも平服のまま出席することを旨としている。私以外の出席者は、もちろん全員黒の礼服である。ある人が私に
 「そういうものなんですかねえ?」
といささか非難がましく言ってきたことがあった。結婚式には礼服で参加するのが当然であろうというのだ。いずれの式でも私一人が平服で、何となく気がかりになることは確かである。背中がむずがゆいような、誰かが何か言っているのではないか、というような落ち着きのなさは感じることもあった。
 しかし、私はあえて平服にこだわっている。このこだわりは随分昔からのもので、特に関係が深い場合などを除いては、結婚式には平服にしてきた。
  実は、葬式の時もそうしたいと思っているのだが、こればかりはなかなか思い切
れず、礼服で出ている。

 なぜこういうこだわりを持っているかというと、
 一つは、葬式と結婚式に、ネクタイを変るだけで同じ黒の礼服で出席することにひどく抵抗を感じるからだ。晴れの席と忌みの席とに同じもので出席するとはどうも合点がいかないのだ。
 二つめは、結婚式・葬式といえばまさに猫もしゃくしも同じ黒で、誰が親族なのかさっぱりわからないことがある。時には、来賓と新郎を間違えることもある。もっと式の主催が誰なのかをはっきりさせるべきだと思う。
 三つめは、こういう習慣がでてきたのは、さして古いことではないからである。
だからそれほど黒にこだわらなくてもいいのではないかと思う。このような習慣が始まったのは四十年ほど前のことではなかろうか。あのころ、20代の教え子が結婚式に黒の礼服を着て出席しているのを見て、「あれ?」と感じたことを覚えている。まだ平服参加が一般的であった気がする。
 四つめは、結婚式くらいはもっと華やかでいいと思うからだ。事実女の人は結構バラエティ-に富んでいるのに、男ばかりがなぜ暗い。
 いつか神奈川新聞に、このことが載ったことがある。こんな内容であった。
 「喪服に親族以外の参列者が黒をきていくようになったのは、昭和35年以降のことで、それ以前は黒を着るのは親族だけだった。いわゆる“マナ-本”が誤った情報を流し、参列者はマナ-違反になることを恐れて、みな黒を着ていくようになったのである」
 まさに、我が意を得たりという記事であった。結婚式のことについては載っていなかったが、恐らく同じことであろうと想像できる。 四十年前のあの教え子が結婚式に黒を着てきたのも、この「マナー違反」に縛られ始めていたというわけだろう。

 また、葬儀に数珠を持って参列する人を随分見掛けるようになった。これはごく最近の傾向であると思うがこの調子でいくと、礼服と同じ運命をたどりそうな気がする。数珠を持たないで葬儀に出席するのはマナー違反ということになりはしまいか。私は親族が持てば十分だと思うから、数珠なしを貫こうと思っている。
 黒の礼服が一般化し当然のようになったのは、誰でもが礼服を買えるような経済状態になったこととも関連があると思う。今その業界では結婚式用の礼服を開発中だという。ちょっとした有名人が着用に及べばアッという間に流行するようになるであろうし、そしてそれがいつかマナ-となってしまうのだ。

 それに何よりも大きな理由は、日本人の主体性のなさである。
 「主体的に生きなければいけない」とか「自ら判断して行動することが大切」とか口では言っていても、実際には自分だけ人と異なる服装で参加するとなると、相当の覚悟と忍耐と勇気がいるもので、うじうじ考えるのは面倒だからみんなと同じ
にしておこうということになってしまう。そして、結果的にはいずこも同じカラス色。その方が確かに安全だ。
 たかが礼服というなかれである。考えてみればこのことは人間の生き方に関係してくるのだ。もうそろそろ目を覚ました方がいいと思う。そもそも結婚式にみんな黒というのは頂けない。こんな時こそ、もっと個性を出してバラエティ-に富んだ
服を着て、会を盛り上げた方がどんなに楽しいことか。黒の礼服はその筋の集会にお任せして、華やかに脱皮しようではないか。



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