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源氏物語

源氏物語ちいさなたより11

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   源氏物語の名言   源氏物語小さなたより

 『帚木』の巻に、左馬頭があきれるほどの冗舌で喋り捲る場面がある。光源氏などは聞いているのかいないのか分からないように居眠りをしているというのにである。しかも彼の論理は結構煩雑で分かりにくい。だから、私も時に「いい加減にしてくれ」と思って飛ばして読んでしまうことがある。
 しかしなかなかの名言を吐いていることも事実である。たとえばこんなことを言っている。
 『すべて男も女も、わろ者は、我がわづかに知れる方のことを残りなく見せ尽くさむと思へるこそいとほしけれ。・・すべて心に知れらんことをも知らず顔にもてなし、言はまほしからむことをも、一つ二つのふしは、(言わずに残して)過ぐすべくなむあべかりける』
 前半と後半は、ほぼ同じことを繰り返しているのだが、要は知っているからといって、そのすべてを言ってしまうのは品のないことだと言うのである。「わろ者」とは、「教養のないもの、つまらぬ者」ということ。そういう者はえてしてわずかばかり知っていることのすべてをひけらかそうとするものであるというのである。
 これは誠に頭の痛いことである。私などは日常よくやっているからである。
 そうではなくて、知っていることの十のうち、一つや二つは言わずに残しておくのが穏当であるというのである。おっしゃる通り。でもこれって、おしゃべりな左馬頭が、自身を顧みて言っているようにも聞こえるのだが。

 実はこれは清少納言批判ではなかろうかと思われふしがあるのである。とにかく清少納言という人は、自分の知識をよくひけらかすのである。そのことで「鼻持ちならない女」と、私も確かに思う。
 例の雪が大層降った日の話しもそうだ(299段)。中宮定子が、雪を見て清少納言に
 「香炉峰の雪は?」
と聞く。すると清少納言は、下ろされていた格子を上げ、御簾を高く掲げたのである。それを見ていた女房たちは、彼女の機知に
 「さすが清少納言!そう言うことは私たちも分かっているのだけど、なかなか機転がきかないのよね。あなたはやはりここの女房として最適よ」
と誉めそやす。これは白氏文集中の
 『香炉峰の雪は簾を撥げて看る』
を気取ったものである。物知りぶった清少納言の得意が鼻に付くシーンである。
 また、105段には、殿上人が梅の花の散った枝をもってきて、清少納言に 
 「これをどう見る」
と言ってきた話がある。これに対して彼女は、
 「はや落ちにけり」
と和漢朗詠集の一句をもってこれに応えた。後日この話を聞いた帝が、清少納言が、下手に歌など詠まずに機転を利かせて答えたことを褒めるのだが、とにかく『枕草子』には自慢話が多い。
 そういう清少納言を、紫式部は『紫式部日記』の中でさんざん罵倒している。

 冒頭の言葉は、左馬頭の口を通して清少納言批判していることは明らかである。
 とにかく、清少納言のように知っていることは何での喋ってしまい、それを得意がるような女を、紫式部は虫唾(むしず)が走るほどに毛嫌いしていたのだ。
 



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